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2013年11月10日

復帰60周年記念式典



奄美群島日本復帰60周年記念式典が9日、奄美市の奄美文化センターで盛大に行われました。

出席者は市町村長や各種団体、郷友会、日本復帰運動に関わった人など約1400人。スーツや大島紬に身を包んだ出席者が早くから会場を訪れました。
会場ロビーには、米軍統治下時代の写真展示もあり、60年という年月による激しい移り変わりにさまざまな思いを抱きます。

式典は、歓迎アトラクションで幕開け。


登壇したのは、朝山毅奄美市長や伊喜功大島支庁長ほか、来賓として太田昭宏国土交通大臣、牧原秀樹環境大臣政務官、伊藤祐一郎県知事、国会議員ら。

60周年の節目を祝い、先人たちの功績に学ぶことと、今年で期限切れを迎える奄美振興開発特別措置法の延長・拡充を求めていくこと、世界自然遺産候補地となった奄美の発展に期待するーという内容の祝辞がありました。

その後子どもたちによる「映像と朗読」へ。

瀬戸内町立古仁屋小5年の安大智くんがグランドピアノを弾きながら、自ら日本復帰の歌を独唱。
ピアノ、歌、両方が本当にすばらしく、会場の拍手もひときわ大きかったような気がします。今後注目されるのではないでしょうか。


各島を代表した子どもたちによるメッセージもよかったですね。みな、「わたしは、自分が生まれたこの島が大好きです」と、島のいいところ、自慢したいところを話したのがよかったと思います。


復帰の父・泉芳朗氏の詩「島」に、「私は 島を愛する ~中略~ かなしく 美しい恋や苦悩のうたを捧げて来た 私はこの島を愛する」という一節があります。いつも、この詩には心をつかまれます。

ただ、島を愛するというその感情。いいもの悪いものないまぜにして、島を愛する。それは子に対する親の無条件の愛情と似ている気がします。

祝辞でも世界自然遺産登録の早期実現を求める声が多数でました。
しかしいつも思うのは、自然を、故郷を愛する気持ちを育てることが大事なのではないか、ということです。その気持ちの育ちも不十分なまま、「自然を大切にしよう」「伝統文化を継承しよう」などと呼びかけても効果はでないだろうと思います。

なぜ、自然を大切にしなくてはいけないのか?

だって島が好きだから。

ごく当たり前にそうはっきりと言い切れるなら、おのずと環境やシマを知り、守り伝えていくことにつながっていくのだと思います。

式典終了後はミュージカル劇などアトラクションがあり、加計呂麻島出身の青年が島の開発事業に携わることになり、島に戻るーという興味深いストーリー。躍動感あふれる踊りや島唄などもあり、見応えのあるものでした。





式典を振り返り、60周年の節目をどうとらえるか。改めて考えてしまいます。

復帰当時のことを記憶する高齢の方々は別だと思いますが、一般住民にとっては実はあまり大きな意味を持っていない、というのも本当のことだと思います。なんら生活が変わるわけでもない。

しかし、物事において「節目」はやはり大切。奄美のいろんなことを考える契機としては、ベストな節目であることは間違いないと思います。  


Posted by h2 at 10:57Comments(0)イベント