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2013年12月28日

リュウキュウアサギマダラ集団越冬

奄美大島で、冬にみられるリュウキュウアサギマダラの集団越冬


気温が15度を下回る頃になると、奄美大島の林にリュウキュウアサギマダラは集い、集団で冬を越します。

垂れ下がる細い枝などにしがみつき、まるで薄い葉がついているかのように連なって風に揺られます。

なぜ集団越冬を行うのか、なぜこの場所にみな集まるのか、それは分かっていません。

散策路がある林を上を見ながら歩きます。


気がつけば、前方、上、右、左。美しい小さなチョウがひらひらと飛び交い、あるいは草木に留まっている姿を確認できます。


わかるでしょうか。無数のリュウキュウアサギマダラがとまっています。
近くに寄っても逃げず、気が向けばひらひら飛んでいくような優雅な仕草。


険しい道もなく観察しやすいので、冬の観光客の朝の散策などにぴったりだと思います。

美しく優雅なチョウに囲まれていると楽園にいるようで、気持ちが不思議と安らぎます。
  


Posted by h2 at 16:43Comments(0)動植物

2013年11月21日

ヤッコソウ~奄美の森で

奄美もだいぶ冷え込んできましたね。
山に入ると、より一層ひんやりとした空気に包まれていて、海は霞み、冬が近づいていることを感じさせます。

奄美大島北部の山に、冬の訪れを告げる花が咲いていると聞いて見に行きました。
ヤッコソウです。


鹿児島県レッドデータブック準絶滅危惧種。
シイやカシなどのブナ類の根に寄生します。葉緑素を持たない多年生寄生植物で、寄主に対する悪影響はほとんどないそうです。
奄美では11月上旬ごろからこの乳白色の花が顔を出します。全長約4センチ前後(左が指です)


今年は寒くなるのが遅かったため、出てくるのも少し遅いということでした。

雨後のタケノコみたいに土からひょっこり顔を出したこの植物、羽織袴のやっこさんのように花びらを広げることからその名がつきました。
木の周りに密集する様子はまるで大名行列のようです。


開いた花の間には甘いミツがたまっていて、メジロなどが吸いにやってくるそうです。
かわいらしくもどこか奇妙なやっこたちに、しばし目を奪われてシャッターを押しました。



森のなかには、ほかにも季節の植物が。
ツワブキの花。葉の茎の部分を煮て食べます。奄美の年末年始の食卓には欠かせないもので、豚肉と一緒に煮しめにします。


アリモリソウ。とてもとても小さなかわいらしい花です。

九州南部から琉球列島に分布しますが、なんと奄美大島の有盛神社にてはじめて確認されたことから、「アリモリソウ」というそうです。

ちなみに有盛神社とは、壇ノ浦の戦いに敗れ、奄美に流れてきた平有盛を祀った場所です。

  


Posted by h2 at 11:34Comments(0)動植物